Songs for Silverman [CD & DVD]
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Ben Folds
Epic (2005/04/26)
売り上げランキング: 115
通常24時間以内に発送
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Ben Foldsのソロとしては2作目のこのアルバム。前回の『Rockin' the Suberbs』の雰囲気や曲調を踏襲していて、聴いてびっくり、というものではありません。そういう意味でBen Folds Fiveの3枚や前作には少し劣るかもしれません。たぶん「Benもそろそろダメか」なんて言う人もいるんじゃないでしょうか。
でも、最初に聴いた時に僕は「あぁ、これがベンの音なんだな」と思いました。前回ほどはっちゃけた勢いもなく、かといってBen Folds Fiveのラストアルバム『The Unauthorized Biography of Reinhold Methner(ラインホルト・メスナーの肖像)』のような切羽詰まった緊張感もなく、通して安心して聴けるアルバムです。
フォーマットはBen Folds Five時代と同じピアノ弾き語り+エレキベース+ドラム+αという形なので、音はなんとなく当時を思い起こさせますが、曲は今のベンの曲なのが面白いです。
曲ごとには、2曲だけ。1曲目の「Bastard」は硬いドラムのリズムにも簡単にのらせてもらえない変拍子の曲です。こういう曲をごく自然にできるのは大したものだなぁと。伴奏のピアノの音質がエレピっぽいのはたぶん狙ってるんでしょうね。
それから5曲目の「Gracie」。愛娘に捧げられたというこの曲は、本当に父親の暖かさと優しさに溢れています。このアルバムでの僕のベストチューンです。
さて、このアルバムはいいアルバムだとは思いますが、満点ではありません。最大の減点ポイントは、コーラス。後ろの2人のコーラスが、Ben Folds Fiveのベーシストとドラマー、Robert SledgeとDarren Jesseeには遠く及ばないのです。
それがわかるのが3曲目の「Jesusland」。オープニングのコーラスを初めて聴いた時はあまりのひどさに笑ってしまいました。サビのコーラスはまだいいんですが‥‥。
ところで、このアルバムと一緒にBen Folds Fiveの『Whatever and Ever Amen』のリマスターエディションも出てます。先にこっち書いときますと、The BugglesをカバーしたVideo Killed the Radio Star(ラジオスターの悲劇)、Mitchell Lane、Theme From 'Dr. Pyser'、She Don't Use Jellyなど、これまでシングルのカップリングでしか聴けなかった曲がいくつも入っているお得バージョンです。
Ben Folds Fiveの3枚の中では最もエネルギーと楽曲の質のバランスが取れてる、僕の最も好きな1枚です。上のボーナストラックだけでなく、本体にも「One Angry Dwalf and 200 Solemn Faces」や「Song for the Dumped」、「Steven's Last Night in Town」のようなパワフルな曲も「Fair」、「Cigarette」、「Missing the War」、「Evaporated」などバラードも、素敵な音に満ちあふれています。こっちもお薦めです!