2005年06月10日

[底]サイコロジカル(下)

 悔しくて仕方ないです。本当に、なんなんだろう。



西尾 維新 / 講談社(2002/11)
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 面白くないわけじゃないんです。前巻「兎吊木垓輔の戯言殺し」に続く「曳かれ者の小唄」は、確かに面白い。面白いんですが、劇的な面白さ!とかじゃないと思いました。たぶん研修直前に読んでるからではないでしょう。こういうと何ですが、面白さだけなら普通です。
 でも今回は、やられた、と思いました。いつもの通りの猛烈な言葉の奔流もそうですが、それ以上に、読んでいてわからないんです。

 「戯言遣い」が今度は言葉よりも体で、証拠を探し事態を解決しようとします。その中で、いーちゃんの過去、玖渚友の過去がぽつぽつと浮かび上がっては沈んでいきます。それらはいいんです。起こっている事態は(当たり前ですが)大体読み解けます。赤い人類最強の心根も、『常に選択をしないことを選ぶ』人間の危険さも感じました。
 では何がわからないかというと、いーちゃんです。彼の感じたものが、語り手の思いが、さっぱりわからない。どうして博士の言葉(それも伏字)に激昂したのか、兎吊木垓輔の語った『一群』の設立理由に立っていられないほどの衝撃を受けたのか、そして彼の『汚名挽回』の結果にどうして気づいたのか。

 もう一度上巻から読み返してみますが、前々からうっすらとあったいーちゃんとの非同調感がここに来て唐突に顕在化したような、そんな感じです。僕は戯言も使えぬ言葉足らずですが、それにしても聴くことすらできないとは‥‥。

 それでも読もうと思うのは何故なんでしょうね。でも、やはりもっと読みたいんです。
posted by alohz at 00:52| バンコク ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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